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『トリツカレ男』を読んで、「偶然」の凄さと大事さを考える

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ここやる”代表のヒルタです。

 

読書ブログじゃないんだけど、読書ブログっぽい感じもありかなと考えています。

 

今回は『トリツカレ男』いしいしんじ著です!

 

 

目次

 

 

 

 

 

今回読んだ本はこちら『トリツカレ男』いしいしんじ

 

トリツカレ男 (新潮文庫)

トリツカレ男 (新潮文庫)

 

 

内容はこんな感じ。

ジュゼッペのあだ名は「トリツカレ男」。何かに夢中になると、寝ても覚めてもそればかり。オペラ、三段跳び、サングラス集め、潮干狩り、刺繍、ハツカネズミetc. そんな彼が、寒い国からやってきた風船売りに恋をした。無口な少女の名は「ペチカ」。悲しみに凍りついた彼女の心を、ジュゼッペは、もてる技のすべてを使ってあたためようとするのだが……。まぶしくピュアなラブストーリー。

いしいしんじ 『トリツカレ男』 | 新潮社 より

 

 

ジュゼッペさんかっこよすぎる

主人公のジュゼッペは色んなことに興味津々なわけです。

そのことだけに超絶集中するくらいに。仕事中も忘れない。しかも、それが今後どうつながるか、なんてことも考えない。ただただ目の前にある、トリツカレている物事だけに集中しちゃう。

サングラス集めも「へっへっへ、あとで転売して大儲けだ(にやり」なんて、心の奥底から考えていない。ただただ集めたい、のだ。

 

結果として、今までトリツカレてきたことがペチカを救うことにつながっていくんだけども、最初からわかっていたわけじゃない。完全に偶然。

作中では出てこないけど、たぶん、トリツカレ男ことジュゼッペは今までペチカに全く関係ない技能や事柄もあるんだろう。めちゃくちゃ有能。

 

じゃ、ジュゼッペは才能があったからなのか?

ある程度は、イエスだと思う。

 

GRIT(グリット)・やり抜く力がめっちゃくちゃ高いジュゼッペ

「成功するかどうかは才能ではなく努力(やり抜く力・GRIT)である」ということが書いてあるのがこの本。

 

やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける

やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける

 

 

ジュゼッペは才能に満ち満ちていたのか、というとある程度はそうだと思う。

「きみはほんとうに質のいい筋肉をしている」

『トリツカレ男』p118

このあたりは、才能だと思う。ジュゼッペが最初から筋骨隆々だったわけではない。トレーニングである程度のレベルまでいくところはあるんだろうけども質のいい筋肉ってのは生まれ持った部分、トレーニングして身体つきがよくなるって意味で才能があった。

 

ジュゼッペはGRIT(グリット)、やり抜く力が高いか。

めちゃくちゃ高い。

めちゃくちゃ高いけど、色々なことをやっているって考えるとどうなんだろうって疑問。「興味の対象が毎年のように変わる」「アイデアやプロジェクトに夢中になっても、すぐに興味を失ってしまったことがある」というグリットテスト項目はたぶん、最低点だろう。コロコロ変わる。すごい勢いで変わる。

 

コロコロ変わるけど、そのレベルがはんぱない。突き抜けている。

ドラクエ6で言うところの熟練度8で別の職業に変わっているのと同義だから、極めきっている。ただただジュゼッペの場合は関連性がないだけ。バッタみかけたから三段跳びにトリツカレるレベル。

バッタみたら「跳びたい!」って跳び続けるんですよ。

そんなやついます? それまでオペラにトリツカレていたにも関わらず、バッタで三段跳びですよ。しかも、極めちゃう。バッタから始まる世界記録。バッタすげぇ。いや、ジュゼッペすげぇ。

 

「感じているのはスピードだけ、みえてるのは目の前の道のさらにはて。ほかはなんにも頭にない。そういうのってね、きもちいいと思うんだ」

『トリツカレ男』p52

 

ペチカがブレーキがとれた自転車が好きだという一場面でのセリフ。

まさにこれこそがこのトリツカレ男の根底にある部分だと私は感じた。ただただ目の前のことに集中して、ただただやり抜く。

だから、怒られても嘲笑されてもジュゼッペはトリツカレたことをやめない。

 

「目標」「目的」をたてない、ってわけじゃない

ジュゼッペがトリツカレ方は目標や目的があるわけじゃない。

偶然トリツカレて、そればっかりやっていたら能力が飛躍的に向上して、自分の特技になっていった。偶然の産物。

 

じゃ、目標や目的を持たなくていいか、って言うとそういうわけじゃない。

物語中盤から後半、ジュゼッペはペチカの心を、あたためる……「笑顔にする」ということを目標に全力を尽くす。そこで、今までの技能が偶然、たまたま役にたつ。

 

どこを目指しているか、っていうのがわからないと途中で挫折したりやめちゃったりする。ジュゼッペはトリツカレ男だから目的や目標がなくても、ただただやりたいからというだけでやりきれている。グリットがはんぱなくある。

 

目的、ミッション、ビジョンを持って行動するっていうのはやっぱり大事だし、見ていてもわかりやすいし、共感する。

だって、ペチカのために全力で頑張るジュゼッペ、かっけぇーんっすよ!!

 

目標を持って頑張っていると応援しちゃうもん。

最初はなんだこいつ、って感じだったジュゼッペのこと応援しちゃってた。

やりおるわ、ジュゼッペ。

 

「偶然」のすごさってやつは、ほんと…好き!

仕事やプロジェクトをすすめていると「それって何のためにやるの?」「それってどういう意味があるの?」「それって必要なの?」っていうことが多々ある。

何かをやる、ということは何かをやらないって選択すること。

 

ここが難しい。

 

ジュゼッペはトリツカレて一つのことに力を入れていった。他のことにはわき目も振らず。オペラと三段跳びを同時に極めようとはしなかったから、両方共驚くほど能力が向上した。一つのことに集中。

 

じゃ、何に集中するかというのは本当に難しい。

色んなビジネス書や自己啓発本にあるような言葉でいうならば

 

「目的」「ミッション」「ビジョン」につながるもの

 

ってことになるんだろうけども。

 

ここやるもですが、偶然でものごとがおもしろい方向に転ぶことが多々あるので、本当にそういうの好き。偶発性で、しかもだいたい人のつながりで、おもしろい方向になっていく。最初は意図していなかったけど、それがまさかこんなことにっていう偶発性、大好き。

 

弱い紐帯の強さ」について

 

弱い紐帯の強み」

 米国の社会学者マーク・グラノヴェッターが発表した社会的ネットワークに関する仮説です。グラノヴェッターによれば、新規性の高い価値ある情報は、自分の家族や親友、職場の仲間といった社会的つながりが強い人々(強い紐帯)よりも、知り合いの知り合い、ちょっとした知り合いなど社会的つながりが弱い人々(弱い紐帯)からもたらされる可能性が高いといいます。これを「弱い紐帯の強み」の理論と呼びます。

 

ジュゼッペは自分がトリツカレた能力で様々な問題を解決していくんですが、それは何も自分だけの能力をつかっているわけじゃないんです。人脈を使って、誰か他の人ができることに頼る、ってこともしている。

 

何に夢中になるか、っていうのはその人のその時々によって変わっていくんでしょうけど、そこでできた人とのつながりは偶然つながっていくことで、弱い紐帯がたくさんできることでその人の魅力が増していく。 

おもしろい方向にどんどん転がっていく。現代だとネットとSNSでそうしたつながりはつくりやすくなっていますしね。ただ、あまりにもつながりができすぎてソーシャルメディア疲れなんて言葉もあるので、あんまり人に合わせすぎると疲れちゃうので、そこはジュゼッペのように「全力で自分がトリツカレていること」に集中すればいい。

 

おわりに

ここやるをやりはじめてからめちゃくちゃたくさんの人と出会うことができています。ここやるに来てくれる方もそうですし、私自身に興味を持って呼んでいただいたり、私自身で興味を持って様々な他の業種や場所に出向くことで本当にたくさんの方と出会えていて、ありがたい。偶然の産物の上でなりたっいるな、とも強く感じています。

 

何がどうつながるかわからないからこそ、やれることはどんどんやっていきたい。偶然を積み重ねてもっとおもしろいことになっていきたい。もしかしたら私にとってのペチカを救うことにつながるかもしれない!

 

トリツカレたようにブログを毎日更新していますが、これがどこまでいけるか自分自身でも楽しみ。

 

『トリツカレ男』160ページくらいしかないですし、1時間もあれば余裕で読めてしまうくらい文章も読みやすいので、オススメ! 

 

 

あ、バッタさんが(ぴょんぴょんぴょーん)

 

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岡崎市空き店舗撲滅運動「ここdeやるZone」(ここやる)

代 表:晝田 浩一郎(ヒルタ コウイチロウ)
副代表:中川 光 (ナカガワ ヒカル)
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マネージャー:小川 貴之(オガワ タカユキ)

メール: okazaki.cocoyaru@gmail.com


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